「えー、ここで選手の交代をお知らせします。3番ピッチャー志村くんに代わりまして、9番ピッチャー沖田くん」

「えええええええ新八くんじゃないの!?え、サド王子が投げるの!?ま、待っ… 絶 対 顔 に あ て ら れ る !」

「失礼な。ちょーっとノーコンなだけでィ」

「ちょちょちょちょっとじゃない!ちょ、誰か、バッター交代バッター交代!」







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ゾウキン野球






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当然誰かが代わってくれるわけもなく、私は今おびえながらバッターボックスに居ます。
近頃私のクラスで流行しているゾウキン野球。教室の後ろのせまいスペースで毎休み時間に繰り広げられるこの勝負で、私はクラス1じゃないかと思われるほどの打率を誇っている。
ただしそれはピッチャーがいつものように新八くんや土方くんの時の話で、沖田くん相手となると話は別だ。

だってあの人、私の顔狙ってくるんですよ…!(私の顔をバケツだとでも思ってんのか!男の風上にもおけないヤツだな!きい!)


、何か言いやしたかィ」

「狽「え何も!(心の声読まれた!)だからゾウキン投げようとするのやめてください!

「それじゃ、プレイボール☆」

いやいやいやいやいやお妙ちゃん(って呼んだら怒られるんだけど)、プレイボール☆じゃないから…!
って投げたー!(「、覚悟!」とかなんとか!)あいつ投げやがった!ひい、も、こうなったら打つしかな…!

私は手に持ったハタキ(バット代わり)を思いきりスイングした。ちょっと上に浮いた(ように見えた)ゾウキンボールめがけて振り抜く

…と、打った感触!(よくやった、よくやったわ…!)







ベチャ







………でも、何かに当たった音…。
















「先生ー、先生からゾウキンのニオイがします!」
5時間目、銀八先生の授業で、神楽ちゃんが挙手して訴えた。