俺が居ない間にが勝手に万事屋に入ってるコトはよくある。
そりゃ…彼女(むふ)だからしょうがない、つーか大歓迎だ。
今日も玄関を開けたら、女の子らしい小さな下駄が綺麗に揃えられていた。
そんなコトで嬉しくなれる俺は何てエコロジーなんだろう。地球に優しい感じ?
とかなんとか考えつつ廊下を歩いてったら、の声が聞こえた。
神楽あたりと喋ってンのか、と思ってから考えなおす。アイツは今、定春の散歩の時間だ。新八もお通ちゃんのライブなんですよ〜とかなんとかって今日は不在。
…じゃあ誰だ?
不審に思って、物音を立てずにこっそり部屋を覗きこむ。そしたら、俺の読みかけのジャンプとにらめっこしてるが居た。
「ジャンプさん、ちょっと。」
いやいやちゃん、丁寧に呼んだってどう考えても返事はもらえねーから。
「あのさ、ずっと言いたかったんだ」
ジャンプにか。ジャンプに言いたいこと…読んでて燃えるんですけど!とか?
「銀ちゃんはね、あたしのものなの」
えええええ、ジャンプに惚気る気?それちょっと銀さんドン引きだなあ…
「銀ちゃんはあたしのものだ。あなたなんかに渡さないからねっ」
「!」
思わず駆け寄って抱きしめる、そしたらは真っ赤になって、銀ちゃん居たの…恥ずかしい。と蚊の鳴くような声で呟いた。
「ジャンプに嫉妬なんてあたし、醜いね。」なんて、は言うけど、俺にとってほど愛おしい存在なんて他にないし、そんなが何よりも可愛いと思った。
でも言葉じゃきっと追いつかねーから、俺はを強く抱きしめた。
(狂おしいまでにキミがすきだ、ジャンプより糖分より、俺に必要なのはキミなんだ。)
恋敵に宣戦布告。
(06/09/03 独占欲ってやつ)