銀ちゃんがそっけない。





「ねーえー 銀ちゃーん」

「今忙しいから後にしてくんない」




いつもなら、私がじゃれついたら銀ちゃんは私を抱きしめてくれるはずなんだ

頬にふれる銀ちゃんの髪とか、お互い触れ合わせる額と額とか
そういうものを私は期待したのに

銀ちゃんが私にくれたのは

そっけない言葉、と


愛のない 態度。




「ねえ 銀ちゃん。  怒ってる?」

向こう向いたままの銀ちゃんの肩がぴくりと反応する。
やっぱり 怒ってる。

私、銀ちゃんが怒るようなことしたかなあ…。





「銀ちゃん。 ね、機嫌なおして。」





は多串くんと喋ってればイイだろ。別に居なくたって俺、困らねぇから」



銀ちゃんはいつも、私が他の男の人(特に真選組の人)と喋ってるのを嫌がる。
私もそれを知ってたから気をつけてたんだけど、
昨日たまたま道端で逢って喋ってたとこを見てたんだ、銀ちゃん…。



「…わかった、じゃあ、私、土方さんのとこ行くね。」



こういう時は変にベタベタしたって銀ちゃんは機嫌なおしてくんない。
突き放すのが一番なんだ。


そしたら ほら


私のことを後ろから抱きしめて銀ちゃんはこう言うの。



「ごめん、俺やっぱが居ねェとだめ」




















それすらも愛しい貴方

(06/09/09 やきもちやく男の人ってかわいい)